中国が仮想通貨取引の規制強化を続けるのはなぜ?規制の実態を解説 


「中国では仮想通貨の規制が厳しいらしいけど、どんな規制があるの?」

「そもそも中国ではどうして仮想通貨の人気が高いの?」

「規制が強化されたあとの中国では取引はおこなわれていないの?」

こんにちは! 仮想通貨について毎日猛勉強しているカナです。

こんにちは!仮想通貨のプロフェッショナル”クリプト”です。

私は日頃から仮想通貨関連の記事をチェックしているんですけど『中国が仮想通貨の規制を強化したっていうニュースをよく目にするようになったなぁ~』って感じるようになりました。
私もほんのちょっとだけど仮想通貨投資をやっているんだから『もっと海外の仮想通貨事情について知っておくべきかな?』って思ったんです。

それはイイ心がけですね!

そこで今回は、お隣りの国『中国』の仮想通貨事情について、規制の内容や実態について教えていただきたいんです。

中国の仮想通貨事情ですね!
私に任せてください。

よろしくお願いします!

中国国民が仮想通貨に熱狂した理由とは?背景にあるお国事情を解説

地球儀と中国国旗

今日は中国の仮想通貨事情について知りたいということでしたね?

そうなんです。
中国と言えば今では世界有数の経済大国ですけど、2018年に入ってからは『仮想通貨の規制を強化してる』っていうニュースを目にすることが多くなったので気になります。

仮想通貨の歴史を振り返ると2008年にSatoshi Nakamoto氏によるBTC(ビットコイン)の『論文』が発表されてから今年で10年になりますが、この間に中国国内では仮想通貨取引が活発におこなわれるようになりました。

そうそう。
一時は世界のBTC売買量の3分の1は中国人が占めるまでに成長したっていうニュースを聞いたことがあります。

中国はあっという間に『世界有数の仮想通貨取引国』になったんですけど2017年9月に中国国内の仮想通貨取引が規制されたのをきっかけに、勢いが無くなっていったんです。

なるほど~。

そして中国では仮想通貨取引の規制強化が進む一方で、人民銀行が独自の仮想通貨『DCEP』を開発する動きがみられるなど、その動向は世界中から注目されているんですよ。

へぇ~!

まずは中国国内で仮想通貨が熱狂的に支持される主な理由を表にまとめたので見て下さい。

中国元

中国国内で仮想通貨が熱狂的に支持される主な理由①

<自国通貨(中国元)に対する不信感が強い>

➡中国では長い歴史の中で政治体制が変わるたびに通貨の呼称が変わるという変化を繰り返してきたという背景があり、そもそも中国国民は自国の経済や法定通貨である『中国元』をあまり信頼していないという事情がある。

 

➡中国国民の多くがこぞって金や金製品を購入する理由も実は『中国元不信』からきており「中国元を銀行に預けておくよりも金の方が安心!」とか「中国元が心配だからもっと安定した資産に換えて蓄えたい」という考えが根強いためだと言われている。

 

➡中国元に対する根強い不信感がある中で、新しく登場した『仮想通貨』は『資産(中国元)に代わる通貨』として中国国民が注目するようになり、積極的に購入されるようになった。

中国国内で仮想通貨が熱狂的に支持される主な理由②

<資産(中国元)を海外送金するための手段として利用できる>

➡現代の日本のように自由な経済活動がおこなえる国においては信じがたいことだが、中国では法定通貨である『中国元』が海外に流出するのを防ぐため、長期にわたって厳しい『資本規制』と『外国為替管理』をおこなってきた。

 

➡厳しい規制があるため中国国民は自分のお金(中国元)を自由に海外送金することができない。

 

■自分のお金を海外送金することができないとはどういうことか?

➡もしも中国元の海外送金が可能であれば、手持ちの中国元をあらかじめ『ドル』や『日本円』などの外貨に変えて保有することが出来る。

 

➡こうしておけば急激な相場変動などで中国元の価値が下落した場合でも『損失を回避(=リスクヘッジ)』できるのですが、資本規制が厳しい中国ではそうはいかない。

 

➡そのため中国の富裕層の多くは『資本規制』が邪魔をしてリスクヘッジできないという不満を抱えている。

 

➡資本規制への不満がある中で、新しく登場した『仮想通貨』は『資産(中国元)を海外送金するための手段』として富裕層が目を付け、積極的に利用されるようになった。

 

➡その結果、中国国民は熱狂的に仮想通貨取引をおこなうようになり、仮想通貨人気が過熱。こうした流れを受け中国政府は『中国元の流出』や『コントロール不能な仮想通貨の蔓延』を防ぐため規制に踏み切ったと言われている。

自分のお金を自由に海外送金できないなんてビックリ。
信じられな~い!!

日本を基準に考えると、中国の規制に驚くのも無理はないと思います。

それにしても中国の人たちは『中国元』で購入した仮想通貨を、どうやって外貨に換えていたんですか?

いい質問ですね!ざっくり説明すると…

携帯からドル・ユーロ・エン

①中国元でBTCを買う
②BTCを海外へ送金する
③海外でドル($)やユーロ(€)に換える
④ドルやユーロに換えたお金は『タックスヘイブン』(=パナマなど)で保管する

…という流れですね。

ひゃ~なんだか面倒くさそうですね。

確かに面倒くさい方法ですが、このやり方なら『自分の大事な資産(=中国元)』合法的に海外に移すことができます。
しかも銀行を通していないから取引記録が残ることもありませんから、国への報告義務も発生しません。

なるほど~!
中国元でBTCを買って海外に送金するだけで自分の資産を合法的に海外送金できるから、中国の人たちは熱心にBTCを買い漁ったんですね。
頭イイなぁ~。

ところが中国政府は中国元が海外に流出する状況を黙って見逃してはくれません。
中国国内に『コントロール不能な仮想通貨』が蔓延すると、中国元の価値は不安定になり、やがて統制が取れなくなる恐れがあるからです。

中国政府としては、ピンチですよね…。
あ、だから厳しい規制が始まったのか~!

そうなんです。
次の章では中国国内でおこなわれている仮想通貨規制について、主な内容を時系列に解説していきます。

中国における仮想通貨規制の内容①ICO全面禁止

ICO

中国における仮想通貨規制①
2017年9月4日・ICO全面禁止

『中国人民銀行』などが、仮想通貨を利用した資金調達方法『ICO(=Initial Coin Offering)』を違法であると判断して『即時停止する』という声明を発表した。

 

<主な理由>

➡違法な資金調達が増える可能性が高いから 

➡中国の資金が外国へ流出する恐れがあるから

仮想通貨のICOって確か、株で言うところのIPOに似てるやつでしたよね?

その通り!カナさんよく覚えていましたね。
日本では仮想通貨のICOは規制されていませんが、世界のいたる所でICOの資金を持ち逃げするといった『詐欺事件』が発生して問題になっていて、中国では被害が拡大しないよういち早く規制に踏み切ったというわけです。

そうなんですね。

ちなみに世界最大のソーシャルネットワーキングサービスである『Facebook(フェイスブック)』ではICOの宣伝広告は禁止されていますし、中国版Twitterの『微博(ウェイボ)』や、中国最大の検索エンジン『百度(バイドゥ)』でも仮想通貨やICO関連の広告掲載禁止など、さまざまな取り組みがなされているんですよ。

なるほど。
それだけICOの詐欺被害は深刻だってことですね。

仮想通貨のICOについての詳しい内容は、過去の授業『仮想通貨のICOとは?難しい用語をなるべく省いて説明してみた』で解説していますから、分からないことがあればそちらでおさらいしてください。

中国における仮想通貨規制の内容②仮想通貨取引所を閉鎖

仮想通貨取引所閉鎖イメージ

中国における仮想通貨規制②
2017年10月・仮想通貨取引所を閉鎖

『中国人民銀行』などが中国にある大半の仮想通貨取引所(BTCC・Bitkan・Viabtcなど)を対象に、中国元での仮想通貨取引の運営を停止させ実質的な閉鎖に追い込んだ。

 

<主な理由>

➡違法な資金調達が増える可能性が高いから 

➡中国の資金が外国へ流出する恐れがあるから

➡中国政府は仮想通貨を管理・監視してコントロールしたいから

中国ではたくさんの仮想通貨取引所が閉鎖に追い込まれたんですね。
なんだか強引なやり方だなぁ。

現代の日本では考えられないことですが、中国では政治権力が『報道・出版などのマスメディア』や『集会・デモ行進・個人の会話』に至るまで、さまざまな言論を規制する『言論統制』がおこなわれているほどです。

へぇ…。
個人の会話まで規制するなんて、中国は厳しい国ですね。

そうなんです。ですから自国でしっかりと管理・監視することができない『コントロール不能な仮想通貨』は、真っ先に規制対象にされたのでしょう。

確かに!
仮想通貨を規制するためには、取引所を閉鎖するのが手っ取り早いですもんね。

中国における仮想通貨規制の内容③マイニングの全面禁止

BTC採掘

中国における仮想通貨規制③
2018年1月・マイニングの全面禁止

・中国政府はBTCのマイニングを規制(マイニング事業からの撤退を指示)した。

 

・中国の『内モンゴル自治区・四川省・雲南省』といった地域は『土地代』や『電気代』が安いうえ、税制面でも優遇されていたため、マイニングをおこなうのに最適な場所であった。

 

・しかし税制面での優遇は取りやめとなり、電力消費量の制限も設けられたため、マイニング事業者にとってのメリットが無くなり、撤退せざるを得ない状況へと追い込まれた。

 

<主な理由>

➡マイニングには大量の電力が必要となるため中国の電力を圧迫してしまうから

➡石炭火力が主なエネルギー源である中国において、大量の電力を消費すると二酸化炭素が大量に排出されるため大気汚染が深刻化するから

➡コントロール不能な仮想通貨の蔓延を防ぎたいから

ひぃ~。マイニングするのに最適な条件が揃っていたのに『税制面優遇の取りやめ』とか『電力消費量を制限する』とか、急にそんなことされたら困っちゃいますね。

実際に中国でマイニングがおこなわれて事業者が報酬を得たとしても、その報酬の大半は中国国外に移っていく可能性が高いと言われています。
これでは中国経済にとってのメリットはありませんし、マイニングによるダメージ(大量の電力消費・二酸化炭素排出)が大きいと判断したのでしょう。

なるほど~。
日本みたいに仮想通貨取引を自由におこなえる環境は、当たり前ではないってことが分かりました。

中国における仮想通貨規制のその後!規制をかいくぐって売買が活発化

携帯の中のBTCと世界地図

中国では政府が規制を強化したことにより、表面上は仮想通貨(=BTC)の取引ができなくなりました。
しかしその後『Tether(テザー)/通貨単位:USDT』という仮想通貨を用いて、相変わらずBTCの売買が活発に行われていると言われているんです。

Tether? あまり聞いたことのない仮想通貨ですね。

確かにTetherという仮想通貨は、日本ではあまり認知度が高いコインではありませんが、Tetherには珍しい特徴があるんです。

珍しい特徴?

実はTetherには『1Tether=1$』であるという保証がされているんです。

1Tetherが1$?

つまり『人民元でTetherを買う』という行為は『人民元を$に換金する』のと同じような意味を持ってるってことですね。
さらに人民元でTetherを買えば、BTCの値下がりリスクを避けられるというメリットもあるんですよ。

なるほど~!
中国元を外貨に換えたいと思う中国の人たちにとってTetherは、うってつけの仮想通貨ですね。

そうなんです。
仮想通貨に対する規制が強化されている中国では『人民元でBTCを買う』という行為は禁止されていますが『人民元でTetherを買ってから、次にTetherでBTCを買う』という間接的な購入方法であれば法律に抵触しないため、活発に売買がおこなわれているようです。

へぇ~!なんか面倒くさいけどそのやり方なら合法だし、頭のイイやり方ですね!

さらに『値上がりしたBTCでTetherを買ってから、次にTetherを人民元に換金する』というやり方をすれば、BTCの値上がり益を得ることも可能です。

なるほど~。
Tetherのからくり、凄いですね!

中国の人たちが自国の経済や法定通貨である『中国元』をあまり信頼していないという現状を踏まえると、今後もこうした規制をかいくぐる方法は無くならないでしょう。

まるで中国政府と国民が知恵比べしているみたいですね!

まとめ

世界地図とNews

クリプト先生、今日は中国の仮想通貨事情について分かりやすく教えていただきありがとうございました。

今回は中国でおこなわれている仮想通貨の規制内容や、実態について解説してきましたがカナさんはどんな印象を受けましたか?

中国ってお隣りの国なのに、日本とはずいぶん事情が違ってビックリしました。
想像していた以上に仮想通貨に対する規制が強くて中国の人たちは不自由だろうなって思うんですけど、例えばTetherを使った方法なんかは規制の範囲内でうまく順応していてたくましいなとも感じます。

そうですね。
中国は仮想通貨に対する規制が強いとはいえ、過去には『世界最大の仮想通貨取引国』だったわけですから、今後も仮想通貨市場に大きな影響を与える可能性があります。
中国の規制が強化されたり緩和されたりするだけで、仮想通貨の市場が大きく変動する可能性もありますから、今後の動向に注目していきましょう。

はい!日頃から新聞やインターネットニュースに目を通して、アンテナを張っておこうと思います。
今日はありがとうございました!

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