不可解な死。遺書。消えた仮想通貨160億円相当。一体何が起こったのか。


仮想通貨カナダ

 

2019年1月31日にカナダの取引所QuadrigaCX(クアドリガCX)で、1億5,000万ドル相当(約160億円)の仮想通貨が“引き出せなくなる”という事件が発生しました。

現在情報が錯綜しており正確な情報を把握することが難しいのですが、現時点で報じられていることについてご紹介させていただきます。

 

今回の事件により仮想通貨のとあるリスクが浮き彫りになりました。

仮想通貨のセキュリティの高さが招いた悲劇、そして、今後の対策について覚えておきましょう!

 

2019年こそ仮想通貨の年?期待の3通貨の来年を予想してみた!

 

事件の概要「CEO急死により仮想通貨が凍結」

仮想通貨ニュース

2019年1月31日に、カナダ最大級の仮想通貨取引所QuadrigaCX(クアドリガCX )から仮想通貨が引き出せなくなっていることが確認されました。

引き出せない仮想通貨は約1億5,000万ドル相当(約160億円)であり、この中には顧客の資産も含まれています。

 

仮想通貨が引き出せない原因は、QuadrigaCX(クアドリガCX )のCEOであるコットン氏(享年30)が亡くなったことにより、同氏が管理していた取引所の秘密鍵がわからなくなったためです。

秘密鍵・・・仮想通貨を暗号化、復号するためのパスワード。銀行口座に例えると“暗証番号”のようなもの。

 

秘密鍵を含むすべてのパスワードを同氏が管理しており、リスク管理が十分でなかったことが明るみに出ました。

コットン氏はセキュリティーの安全性確保のため、コールドウォレットに取引所の資産を保管していたようです。

 

オフラインで保管された仮想通貨の秘密鍵は、誰もコットン氏から教えられていませんでした。

この事実に関してはQuadrigaCX(クアドリガCX )の公式サイトですでに発表がなされています。

 出典:Message from QuadrigaCX

 

秘密鍵がわからなければ動かすのは“不可能”という、仮想通貨のセキュリティーの高さがあだとなった事件です。

預かった顧客の資産を管理するために「マルチ・シグネチャ」と呼ばれる技術を使っている取引所は多いようですが、同社はこの方式を採用していませんでした。

 

「マルチ・シグネチャ」方式では、仮想通貨が保管されているウォレットの秘密鍵を複数人で管理することで、取引所内部の人間による不正を防ぐものです。

また、秘密鍵がひとつ紛失してしまっても残りの秘密鍵が残っていれば、仮想通貨を移動させることができます。(例えば3つの秘密鍵で管理している場合、2つの秘密鍵があれば仮想通貨を送金、管理することが可能です。)

そのため、今回のように秘密鍵がひとつ紛失してしまっても、マルチシグ方式を採用していれば、資産の凍結を防ぐことができたのです。

こちらの記事ではマルチシグについてより詳しく解説しています。

関連記事:マルチシグとは?仮想通貨のセキュリティ対策に注目!

 

事件に対して飛び交う“憶測”

「そもそもウォレットの中にお金が無かったのではないか?」

「死んでいるという情報が嘘なのではないか?」

「計画的に仕組まれていたのではないか?」

 

この事件は単純に「取引所のリスク管理ができていなかったこと」だけが問題ではありません。

今回の仮想通貨凍結事件については“不可解”な点が多く、様々な憶測や情報が飛び交っています。

 

憶測が飛び交う原因の一つは、一昨年に起きた事件です。

同社の子会社のCEOがQuadrigaCX(クアドリガCX )で数億円を無断で流用したのです。

その結果、QuadrigaCX(クアドリガCX )のアカウントは昨年12月まで凍結処置がとられていました。

凍結が解除され引き出せるようになった途端に、今回の事件により再び凍結状態となってしまったわけです。

 

また、コットン氏はインドで亡くなる2週間前に遺書を残していたそうです。

遺書の内容は「自分の資産は妻や愛犬のために残す」というものでした。

この遺書を残した2週間後に自殺により亡くなったと報道されています。

 

今回の事件に対して、QuadrigaCX(クアドリガCX )ユーザーでありアメリカの仮想通貨取引所KrakenのCEOパウエル氏は、ツイッターで怒りをあらわにしています。

こちらの言葉を簡易的に要約しますと、“このようなことが起きたのは信じがたいことだ、必要とあれば調査に協力する”という意味になります。

 

この一連の事件について、“憶測”や“疑問”に対する真相はまだハッキリとしていません。

 

取引所は秘密鍵を調査中!顧客への賠償も検討

仮想通貨謝罪

2019年1月31日、QuadrigaCXは破産による債権者保護を裁判所に提出しています。

提出理由はコールドウォレットの秘密鍵を管理していたCEOがなくなり、アクセスが不可能になってしまったためです。

 

QuadrigaCXは破産申請と並行して、仮想通貨を取り出す試みをおこなっています。

仮想通貨の秘密鍵解読のため、CEOのパソコンの中身を調べたり関係者に当たるなどして調査中です。

また、現在取引が完全に停止された状態にある取引所を売却して、失われた顧客の資産の賠償をおこなうことも検討しています。

 

しかし、今回の事件発表前から口座の仮想通貨が引き出せないというユーザーもいるようです。

(おそらく、先ほど触れた子会社のCEOの不正問題により、凍結されていることが原因)

取引所の対応や運営方針は以前から疑問視されていたようですね。

 

同取引所は現在パスワードの解析を進めているようですが、今後どのように事態が進展していくのか目が離せません。

 

今回の事件から浮き彫りになった問題点と対策

仮想通貨鍵

今回の事件で仮想通貨の課題や問題点が浮き彫りになりました。

仮想通貨は秘密鍵(パスワード)をなくしてしまうと取り出すことが不可能です。

 

銀行口座の暗証番号がわからなくなったときは、本人確認をおこなうことで口座のお金を動かすことができますが、仮想通貨ではそうしたことができません。

顧客から預かった資産を取引所のCEOが一元で管理している場合、そのCEOに不測の事態が起こると、資産が価値を失ってしまうのです。

 

仮想通貨はハッキングだけでなく、取引所が秘密鍵を忘れてしまう(わからなくなってしまう)リスクもあることがわかりました。

そのため、自分が利用しようとしている取引所が本当に信用できるのかを確認し利用することが重要です。

関連記事:取引所に登録するのは簡単?初心者のための仮想通貨買い方攻略ガイド

 

取引所を“信じすぎない”ことが大事

まず覚えておいていただきたいことは、世の中に“絶対に安全な取引所は存在しない”ということです。

 

QuadrigaCX(クアドリガCX )はカナダ最大級の取引所であり、アメリカの取引所のCEOも利用する優秀な取引所でした。

評判も悪くはありません。

そんな取引所でも不測の事態が発生することはあるのです。

 

とはいうものの、少しでもリスクを下げるためにはやはり、取引所を吟味する必要があります。

日本でいえば、金融庁の認可を受けている「仮想通貨交換業者」を利用することが前提になります。

 

そのほかの面でいえば、企業の規模や財務状況から見極めることも重要でしょう。

取引所の中には、管理がずさんだったことで仮想通貨のハッキングや流出を招いた企業がたくさんあります。

少しでも怪しいと感じた取引所は利用しないのが最善です。

 

100か0は危ない!資産は分散管理しよう

ひとつの取引所に自分の全財産をつぎ込んでしまうと、その取引所でハッキングや詐欺などが発生してしまった場合に無一文になってしまう可能性もあります。

そのようなリスクを考えて、複数の口座に資産を分散させ、資金が一か所に集中してしまわないようにすることも大切です。

 

また、定期的な利益確定をおこない、現金化しておくことも場合によっては必要でしょう。

仮想通貨投資は余裕資金でおこなうことも大切です。

 

ただ、クラッキングや詐欺事件自体は仮想通貨に限ったものではありません。

安心して使うことができると思われている銀行にも、多数のクラッカーによる攻撃にさらされており、絶対に安心ということはないのです。

 

お金を持つということはリスクです

 

現金で保管するにしても、火災や盗難のリスクがありますし、銀行や仮想通貨取引所に資産を保管するにしてもハッキングなどの被害は発生するのです。

 

ですので、お金の持ち方で正解はありません。

正しい理解をしたうえで適切に管理することは各人の責任になりますので、対策をしっかりしておきましょう。

関連記事:仮想通貨は自分で守る!仮想通貨ウォレットの種類と長所・短所を解説

 

仮想通貨にも補償制度がある!

取引所の補償内容を確認し、それ以上の資産はつぎ込まないようにすることも必要です。

 

たとえば、銀行の場合は預金保険制度で銀行が経営破綻してしまっても元本1000万円までは補償されます。

これと似た制度を導入している取引所にコインチェックがあります。

 

コインチェックは、東京海上日動火災保険に加入しており、二段階認証制度を導入しているユーザーの仮想通貨が不正に送金されてしまった場合に、100万円までは保険から保障を受けることができます。

 

また、近年では仮想通貨のハッキングによる被害を保険で賄うサービスを提供する会社も出てきています。

保険サービスの保険対象になるのは、取引所やウォレットに預けられた仮想通貨です。

 

スイスの保険仲介業者であるAspis SAが「CryptoIns」という保険サービスの提供を開始しています。

 

このサービスは世界初の試みであり、今後の展開が期待されています。

アメリカの大手保険会社なども参入を検討しており、今後仮想通貨の保険制度サービスの普及が期待できます。

 

資産を分散するならココ!2019年注目必須の取引所とウォレット紹介

仮想通貨アプリ

資産を分散管理するには、複数の取引所に口座を開設したり、ウォレットの使用が必須となります

 

頻繁に動かす仮想通貨は取引所の口座、しばらく動かさない仮想通貨はウォレットにしまっておくとよいでしょう!

国内取引所のなかで安全性・利便性が高い2社、世界的に人気の高いハードウェアウォレット2種類をご紹介します。

 

ハードウェアウォレットとは

 

ハードウェアウォレットは専用のUSB端子(カード型のものもある)に、電子的に秘密鍵を保存しておくものです。

保管している間はネットワークと切り離されているのでハッキングの心配がなく、安心して保管することができます。

 

端末型のハードウェアウォレットを紛失してしまっても、パスフレーズ(パスワード)が分かっていれば復元が可能です。

ハードウェアウォレットはすべての仮想通貨に対応しているわけではないので、保有している仮想通貨によっては使用できませんが、利便性が高いので利用価値はあるでしょう。

 

 

国内取引所 DMMビットコイン

DMM Bitcoinの母体となるDMMは証券会社も運営している大手企業です。

企業母体がしっかりしているため、ベンチャー企業に比べて安心です。

また証券会社で培ったセキュリティー対策がしっかりしているので、安心して取引をおこなうことができます。

 

DMM Bitcoin

DMM Bitcoin

  • 24時間365日の監視で不正アクセスを防止
  • 口座開設だけで1,000円もらえる!

 

関連記事:実際のところDMMビットコインのメリットってどんなところ?登録方法も

国内取引所 GMOコイン

GMOコインは証券会社も運営しているGMOグループの一員です。

証券会社で用いられているセキュリティー技術が導入されています。

GMOコインは、先ほど記述したマルチシグに対応しています。

 

 

カナダの取引所では、このマルチシグに対応しておらず秘密鍵が1つだったため凍結ということが生じてしまいました。

しかし、GMOコインでは会社の複数部署で秘密鍵を管理しており、会社内部の人間がひとりで不正を働くことができない仕組みになっています。

 

セキュリティーが強化されているので、安心して取引ができるでしょう。

 

GMOコイン

GMOコイン

  • 最大20,000円キャッシュバック!
  • 「二段階認証でマルチシグネチャ対応」「分別管理」が可能

 

ハードウェアウォレット Ledger Nano S

Ledger Nano Sは、人気が高い仮想通貨保管用のハードウェアウォレットのひとつです。

使用する際は、PINコードの秘密鍵を安全に保管するだけでなく、ウォレットにもパスワードを設定することでセキュリティーを高めています。

さらに保管される秘密鍵は暗号化されますので、外部への流出に対して非常に強いウォレットであるということがいえるでしょう。

 

対応している仮想通貨は、ビットコイン、ライトコイン、イーサリアム、リップルなど1000種類以上です。

 

  Ledger Nano S(レジャーナノエス)

  レジャーナノエス

  • 紛失時もPINコードで資産を厳重保護
  • バックアップ、復元も可能

 

ハードウェアウォレット TREZOR(トレザー)

TREZOR(トレザー)は、チェコにあるSatoshiLabs社が発売しているウォレットです。

世界100か国以上で普及しているウォレットで、知名度、人気度ともに高いハードウェアウォレットになります。

ボタンが2つだけのシンプルな設計で、仮想通貨初心者でも無理なく使いこなすことができます。

 

対応通貨は600種類以上あるので、取引上級者の方の需要も高いです。

 

   TREZOR(トレザー)

TREZOR

  • 世界100ヶ国の仮想通貨ユーザーが愛用
  • 連携すれば非対応通貨も管理できる

 

まとめ

仮想通貨セキュリティー

カナダの取引所で起きた凍結事件は、仮想通貨業界に大きな波紋を広げています。

取引所自体の管理体制の問題で、自分の資産が消失してしまうというリスクがあるのです。

 

そうした事件が発生することを完全に防ぐことはできません。

そのため、自分の資産を守るために対策を講じることが必要です。

 

関連記事:仮想通貨で被害に遭わないために!知っておくべき詐欺的行為と対処法

記事の中でご紹介した資産を守るためにできる対策を箇条書きで紹介しておきます。

 

まとめ

  • 信用できる取引所を選ぶ(補償内容やセキュリティーシステムを確認し、選ぶ)
  • 信頼できる複数の取引所に口座を開設し、資産を分散管理する
  • 仮想通貨を取引所のウォレットに預けっぱなしにしない
  • セキュリティー性能に優れているハードウェアウォレットを利用し、資産を保管する 仮想通貨の保険に加入することができるのであれば加入する
合わせて読みたい
2019年仮想通貨はどう動く?

2019年こそ仮想通貨の年?期待の3通貨の来年を予想してみた!

2019年6月!G20に大注目 世界中で仮想通貨の規制が始まる!?FATF勧告の知られざる内容とは・・

2019年に仮想通貨の国際ルールができる!?G20の見解は・・・

あなたにもできるセキュリティ対策!!自分の資産は、自分で守ろう マルチシグ?コールドウォレット?

マルチシグとは?仮想通貨のセキュリティ対策に注目!

最新仮想通貨記事一覧

特徴から仮想通貨取引所を探す

あらゆる疑問を解決!!仮想通貨の知っておくべき知識
あらゆる疑問を解決!!仮想通貨の知っておくべき知識